悠久の中国の歴史において上海が登場するのはごくわずか。上海の歴史自体は一筆も書けないほど短いものです。しかし、上海の歴史は教科書にではなく街道に刻みこまれています。上海と聞くと街のいたるところに残る旧租界の風景を思い浮かべる方も多いのでは?
ゆえに、今回の「LIFE STYLE~上海周辺余暇情報~」では、地元の人達に大人気、近代建築をリノベーションしたブラックストーンをご紹介。短いながらも変化に富んだ、上海の歴史の歩みを辿りに出かけてみましょう。
歴史的建造物の100年間程の移り変わりを身近に体験
アメリカ人のMr. Blackstoneが建てたブラックストーンは1924年に竣工。当時のメディアでは「中国最高のアパートメント」として報じられました。そう、アパートメント! 現在、サービスアパートメントにお住まいの方は珍しくありませんが、ブラックストーンはその元祖と呼べるもの。温水プール、テニスコート、社交ダンスクラブを備え、24時間外国人ウェイトレスが常駐するなど、その当時の高級アパートメントと呼べる程でした。
中国と西欧の様式が入り混じた折衷建築。些細な点にまでしっかりと拘ったため、古典主義の気質が溢れています。
建造当時の温水プール 建造当時のブックストーンのサービス内容
プールを改装して造られた現在のカフェ
建造当時は富裕層や外国人、政治家などが暮らしており、今でも2階以上は居住者が生活する現役のアパートメント。一般開放されている1階の敷地内にはセレクト書店、カフェ、レストラン、スーベニアショップ、アート施設、ホテルなどが入っており、どれもがアートや音楽をテーマにしたもの。
ホテルの1階にあるガラス貼りレストラン「Vesta blackstone garden」のブランチが大人気!(週末は混雑するため、事前予約をおすすめします)
当時の庭の一部を利用して開店したホテル「M+HOTEL」。ホテルの内から外まですべて文芸の情緒が漂っています。
また、ブラックストーンの向かいには、「極東第一楽団」という上海交響楽団の本拠地が、北側には93年の歴史がある上海音楽学院が位置するなど、ブラックストーン一帯は国際音楽文化街区として整備されています。上海の近代建築やおしゃれな建物に興味がある人、アートや音楽が好きな人、フランス租界の面影が残る街並をじっくりと散策したい人には、オススメのエリアです!
ほまれ高い音楽本屋で優雅な時間を
今、ブラックストーンで一番人気がある店は、2020年にオープンしたばかりの「幸福集荟」という本屋。ここには音楽、芸術、建築などの本に加え、多数の絵画も揃っており、何時間でもゆったりと過ごせます。往時の音楽を聴きながら本の香りに包まれていると、古き良き上海の光景が目の前に生き返ってくるように感じられるでしょう。
洗練されたデザインなアーチ状の入り口、モザイク風のタイルの床など、竣工当時のデザインを生かしてリノベーションされています。
本屋にはキッズ、インスピレーション、ライフスタイル、視野、音楽とアート、文化、レコード試聴室の7つの機能空間があります。
音楽書店の「レコード試聴室」。壁には世界各国の様々なレコードのコレクションが飾られています。
中国語書籍のほか、レコードや上海らしいオリジナル雑貨も扱っており、お土産探しにもおすすめ!
音楽関係のグッズも豊富。お気に入りの一品も見つかるかもしれませんね。
皆さま、いかがでしたでしょうか? 余暇の日にはブラックストーンへ来て、音楽を聞きながらコーヒーを味わったり、好きな本をめくったりなど、ゆったりとした贅沢な一時を過ごしてみてはいかがでしょう。皆さま、是非足を運んでみてください!
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